正直、父親が自己破産をするなんて夢にも思っていなかった。
よくドキュメント番組などを見ていると、自己破産をしてホームレスになって…なんて人が出ていましたが、そんな人は正直言って人間失格と思うこともあったくらいだ。
それくらいに、明らかに軽蔑していた。
でも、父親は自己破産をしてなにもなくなった人間の1人。
自己破産は誰でもできるなんて思っている人もいるかもしれないが、実は裁判所が判断をする。
つまり、自己破産をさせてもいい人間なのかを判断するのだ。
例えば、その借金が飲食やギャンブル、浪費などのような明らかな当事者の身勝手によって発生したものの場合には自己破産できない。
父親は消費者金融からの借り入れを返済できなくなったことによるもので、その借金をした理由も身勝手な理由ではなくやむを得ずと判断されたのでなんとか自己破産できたようだ。
あんなに軽蔑していた自己破産だが、父親は自己破産で助かったのでよかったと思っている。