謎の庭

この間、友人の自宅にお呼ばれして遊びに行ったのだが、彼の自宅の庭はちょっと落ち着かない。

というのも、彼はクレマチスの丘がとにかく好きで、一度旅行に行った時に魅了され、虜になってしまったのだ。

それ以来、自宅の庭をクレマチスの丘風にしたいという気持ちがすごく強く、少しずつだが着実にクレマチスの丘に仕上げているはずだった。

しかし、気がついた時には彼自身気がついているのかは別として、私からすればもはや謎の庭園。

というのも、彼の自宅の庭は6畳あるかないかというくらいの庭だ。

その中に芝を敷き詰め、さらに1畳ほどありそうなチェア、さらにはお手製の池がある。

その時点でかなりギュウギュウなのだが、そのギュウギュウの庭の隙間には所狭しと西洋風の石像が飾られている。

今で言うのなら完全に3密。

挙句の果てに池には金魚サイズの鯉が泳いでいるのだ。

和風なのか洋風なのか、はたまた庭なのか物置なのかわからないようになっているが、本人は満足している。