Épagneul Breton-Vol.6
キジやヤマドリってどんな鳥?!!
                       

                                左がヤマドリ(キタヤマドリ) 右がキジ(ニホンキジ)
                    どちらも雄です。遠近差のため大きさが違うように見えますが、実際はほぼ同じ大きさです。





           猟期(秋から冬)に捕獲した剥製なのでそれほどでもないですが、春の婚姻シーズンには雄はもっと鮮やかに美しくなります。
                キジもヤマドリも雌の捕獲は禁止されているので、お見せできませんが、雌同士はとってもよく似ています。

見返りの雉子
雉子の顔の正面
雉子 裏側横向き
雉子 飛翔直前の姿勢
雉子 背景白
雉子 孔雀のように美しい
鋭いヒネ雉子の蹴爪
ヤマドリの全姿
ヤマドリの側面
短尾だが色が濃く赤いヤマドリ
 猟犬を飼っていると犬の話から、つい猟の話になってしまうものです。
 キジとかヤマドリと言っても、間近で見た人はほとんどいないと言えます。
 キジの場合は、「孔雀を小さくしたような鳥」と説明すれば何となく伝わるようですが、ヤマ
ドリの場合はなかなか理解してもらえず困ることがあります。

 「ウミドリ=海鳥」と言えば固有の種の名称でなく、海を棲息の場としている鳥全体を指し
ますが、「ヤマドリ」の場合は曖昧で、漢字で“山鳥”と書けば山に棲む鳥全体、片仮名で
“ヤマドリ”と書けばキジ科のヤマドリを指すのが普通なのですが、日ごろこういうことと縁
遠 い人にとってはますます混乱を招く結果となってしまいます。
 まして“ヤマドリ”と言う名の魚までいるなどと説明しようものなら本当に大変なことになり
ます。

 キジもヤマドリもWEB SITEで検索すれば数多く見られるので、専門的なことはそちらを
ご覧いただくとして、意外にどちらも日本固有の種であるニホンキジとヤマドリについて、
並列・比較して書かれたたものが無いようなので、ここでごく簡単に説明します。

 英名ではニホンキジをGreen Pheasant、ヤマドリをCopper Pheasantと呼びます。文字
通り緑色 のキジと銅色のキジです。
 欧米人からするとヤマドリもキジなのであり、どちらもキジ科の鳥なのでごく当然のことと
言えます。

 ニホンキジは本州以南のどこにでも棲息して、対馬と北海道には外来種のコウライキジ
(Ring Necked Pheasant?)が棲息しています。
 コウライキジはキジの飛翔力では玄海灘と津軽海峡を越えることは不可能で、在来種で
あるニホンキジと交雑することはないと人為的に放鳥されたものですが、時々首筋に僅か
に白い羽毛の差したニホンキジを捕獲することがあるので、遠い昔に何らかの形でコウラ
イキジとの交雑があったことの顕われだと思われます。

 ヤマドリには五亜種あり、一番ポピュラーなキタヤマドリは概ね岡山・兵庫あたりから東の
本州に、ウスアカヤマドリは房総、伊豆、紀伊半島の黒潮沿いの地域に、四国、中国には
シコクヤマドリが、大分など九州にはアカヤマドリ、宮崎には天然記念物に指定されてい
るコシジロヤマドリが棲息していますが、北海道にヤマドリがいると言う話は聞いたことが
ありません。
 棲息範囲から推測すると同じ科の鳥ですが、キジはやや北方系でヤマドリはやや南方系
だと思われます。

 両種ともが棲息する地域では混棲していると思われるかも知れませんが、実は見事に棲
み分けています。
 キジは平坦でやや開けた草原、叢林、竹林、河原を好み、意外と人家近くの田畑にも出
没して、こっそりと農作物を失敬するようなこともありますが、ヤマドリは里山から奥の標高
のある鬱蒼とした山中を好み、人間の生活と関わりを持つことはほとんどありません。

 自然界で両種が出会うことはほとんどないのでしょうか、キジもヤマドリも雌雄ともそれぞ
れ同性同士がほぼ同じ大きさですが、雄の場合は羽毛の色や尾の長さが違うので、一見し
して別種と分かりますが、雌同士は酷似しています。どちらもスズメやウズラを巨大にしたよ
うな感じで、どちらがキジかヤマドリなのか判別するのは極めて難しいのです。メスキジの
方がやや白っぽいとは言われていますが、どちらも非狩猟鳥であり、簡単に並べて較べる
訳には行きません。
 彼らがどのようにして同種を認識しているのかはよく分かりませんが、交雑することはない
のです。

 キジもヤマドリも雄は縄張りを持つので、猟はまず彼らが縄張りにしたいと思われる所へ
行けば良いことになります。
 簡単に言えばそれまでですが、実はこの見極めが難しいのです。植生や水の場所、身を
隠すための直ぐに逃げ込めるような林や竹林の有無など、実際に苦労して初めて理解でき
るものなのです。
 このため狩猟者はどこで何を獲ったと言うようなことは滅多に他言しません。

 平場のキジ猟は茨などに進退を阻まれるようなこともあり、決して楽とは言えませんが、
ヤマドリ猟は高低差のある本谷、枝谷を何本も行き来することになり、高所の気候条件も
加わって極めて苛酷な猟となります。従って、ヤマドリを撃ち取った時はキジより何倍もの
喜び、充実感があるものです。

 キジもヤマドリも食味はそれほど変わらないと思いますが、ヤマドリの方がややあっさりと
した感じでしょうか、食べ慣れると大して美味とも思いませんが、私が鳥を捌いているのを
真横で見ていた息子たちが、臆する事なく平気でバクバク食べることを思うとやはり美味な
のでしょうか・・・。
 どちらも身は鶏よりも色が濃く、ピンクからやや杏がかった色で、鶏などに見られるような
分厚い黄色の脂肪ではなく、鮮やかなオレンジ色の脂肪が主として尾部に少し見られる程
度で、捌いていても鴨などとは違い脂が少ないので、それほど気持悪くはありません。

 養殖のキジは毎年11月の15日になると百貨店や高級食材店で売出されているのを見か
けますが、透明感がなくとても同じ鳥の肉だとは思えないし、100gで1000円近くもしていて
高級和牛並みです。

 養殖のものも含めて、キジの場合は山間部の料理旅館やジビエ料理を出しているレスト
ランで食べることが出来ますが、ヤマドリの肉を販売することは法律で禁じられているので、
どんな高級料亭であっても決して食べることは出来ません。

 食べたければ自分で獲る以外になく、このことが我々鳥撃ちをたとえ苛酷な環境に身を
投じてでも、ヤマドリ猟に駆り立てる原動力の一つとなっているのです。

              Un maximum de qualités dans un volume minimum.


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